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藤井聡太はどこまで強くなるのか 名人への道 (講談社+α新書) 新書 – 2023/1/20

4.3 5つ星のうち4.3 156個の評価

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「負ければニュースになる」ほど強い藤井聡太五冠。果たして史上最年少名人記録は更新されるのか?
現記録保持者にして十七世名人である著者が、さらなる進化を続ける藤井将棋と、AI研究の深化により過酷さを増す将棋界のいまに迫るとともに、棋士・将棋界にとっての「名人」の意味、名人位を巡る棋士たちの戦い・思いを自らの経験も含めて明かす。


構成

第一章 最高峰を極める
既成概念を覆す強さ、偉大な記録が才能を育てる、名古屋将棋対局場という追い風 etc.

第二章 王道の将棋
番勝負での圧倒的強さ、読みの速さと深さで「二度負ける」、棋士のピークは二十五歳か etc.

第三章 過酷な戦い
長く活躍できるのが名人の条件、ネット中継が将棋を変える、クラスによって変わる戦い方 etc.

第四章 「打倒藤井」戦略
王道に勝つための戦い方、藤井さんが強いから勝てた、若手ホープの追い上げ etc.

第五章 史上最年少名人への道
弱かったら負けたらいいんや、中原先生との挑戦者決定戦、弱い名人から並の名人に etc.

第六章 巨星の軌跡
木村義雄名人宅への訪問、大山康晴という巨大山脈、羽生世代という大きな塊 etc.

第七章 最前線の攻防
将棋が面白くなっている、すべての駒が守り駒と攻め駒になる、終わりのないAI研究合戦 etc.
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2023/1/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/1/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065310407
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065310403
  • 寸法 ‏ : ‎ 11.3 x 1.3 x 17.3 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 156個の評価

著者について

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谷川 浩司
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八冠への道は?
5 星
八冠への道は?
王将戦第2局は挑戦者・羽生善治永世王将の完勝だった。レジェンド羽生永世七冠のデビュー38年でも5本の指に入る会心譜ではないか?…さあ、これで面白くなった、と書くと羽生さんに偉く失礼になり、気が引けてしまうが、まあ本書に於ける谷川浩司十七世名人の見立ても、ほぼ同様である。羽生九段先手の第2局は、相掛かりの出だしから羽生九段の2五飛車が8五に大転換し、藤井王将の飛車と交換になり、1日目にして大決戦となる…1七角が藤井陣営をジロリと睨み、飛車を敵陣深く一段目に打ち込み封じ手となる。2日目のお昼前から15時半頃まで、昼食休憩を挟んで4時間で1手しか進まず、解説の木村一基九段が…「頼むから1手指してくんないと解説のしよーがない」と例により名調子を披露すると、聞き手の室谷由紀女流が思わず吹き出す…だがこの時、藤井王将の銀を7七に打ち込む手を境に、形勢判断は大きく羽生九段優勢になっていた。7七銀では自陣に4一飛車と打てば、まだまだ難解なイーブンだとAIは示したが、その順を藤井王将は選択しなかった。結果的にその後、羽生九段に1度のミスも無く快勝譜が出来たのだが、それを持ってして藤井王将が悪くしたというヒトはいない。第3局は再び藤井王将先手で、今期は相掛かりシリーズになるのか、羽生挑戦者が第1局同様、後手番の秘策を用いるのか、土曜日まで待つことになる。谷川十七世名人の分析でも、七番勝負で通算勝率.834の藤井王将が4敗する確率は殆どない。従って王将戦も4-0か4-1で防衛、渡辺名人に挑戦しても奪取し、自らの持つ史上最年少名人21歳2ヶ月を更新し、20歳10〜11ヶ月の新記録が誕生すると予言している。王将戦は既にストレートはなくなったが、相手のペースで1度破れて、研究に入りその後、七番勝負で、殆ど4番立て続けに勝ってきた。藤井王将先手番は今期25勝1敗であり、羽生九段が先手の偶数局を1つでも落とすと…やはり4-1か4-2になるのだろう。本書はタイトル「名人への道」なので初代・大橋宗桂から木村・大山・中原・谷川・森内そして羽生十九世まで、永世名人の歴史が中心だ。今日の王将戦第2局は、あたかも升田幸三八段の挑戦を受け、木村名人が筋違い角の妖刀を以て退けた趣きがあった。だがデータでは、デビュー丸6年で300勝を超え、まだ60敗しかしていない棋士が、七番勝負で先に4敗するとは、やはりどーにも考えにくい。それだけに羽生さんとしても、これから先!の時代にピークを迎える藤井聡太王将相手に、最初で最後の大勝負かも知れず、複数回の千日手を含め、汎ゆる手練手管を用いるだろう。今回はファンもそれを期待している。本来、大山康晴十五世のような盤外戦術を用いず、盤上のテクノロジーを争う、というのが羽生世代の特徴だが、今回ばかりは只では済みそうにない…本書では前半100ページを1日制最長の6時間を使う順位戦の戦いに多くが割かれていて、読み応えを感じるが、観る将歴1年未満の初心者にも、何方が読んでも解るように、実に心配りが行き届いている。ストップウォッチ方式からチェスクロック方式に変わると、棋士はどう実感したのか?A級順位戦に限り奇数の9局のため、抽選の結果、先手番が4局か5局で、年間通しての戦型選択=戦略が変わる…などと言った記述は、A級順位戦に参加出来るトップ10人にしか書けない、とても貴重なレア発言である。本書脱稿が年末ギリギリらしくA級順位戦7回戦・藤井竜王vs豊島将之九段戦から近未来に突入し、記述はなくなる。結果は藤井竜王勝ちでまた、一歩、最年少名人に近づいた。谷川十七世名人の記述で最重要な記述は以下のものだろう。A級順位戦であと3勝するほうが、先後が決定して同じ相手と4局以上指す名人戦よりも、難易度が高い。先後決定済みは順位戦と同じだが、毎月入れ代わり違う相手が束になり、藤井包囲網を敷く現状を考えると、番勝負に出てしまった方が確かに、藤井聡太という人は、伸び伸び指せるのだろう。時間も2日制なら8時間あり存分に考えられる…こういう近未来が、29連勝や前著「藤井聡太論」の頃ですら想像を絶したのは言うまでもない。いつの間にか、藤井竜王を天才とは誰も言わなくなっている…まず有りそうに無いが、谷川さんは藤井王将に、なんと振り飛車を薦めている。谷川・羽生戦が連続した平成初期も相振り飛車を試みたエピソードが出てくる。藤井聡太四段が驚異の29連勝の後、朝日杯で羽生竜王を破るまで、10回中5回制覇した中で羽生さんも、しばしば四間飛車・藤井システムを用いて若手を翻弄した。残り5番の王将戦でも1度は羽生流振り飛車を、個人的には絶対に観たい。本書でAI研究による現代将棋の1つの到達点として、1年前の渡辺明王将に藤井聡太竜王・四冠が挑戦した第71期王将戦第1局が挙げられている。勿論私も観戦はしたが、AI候補手を眺め1位の手順を一応は脳内で動かし、解説・聞き手のお話を聞き、至れり尽くせりで、なにか解ったような気になってるが、昔の内藤・有吉戦の空中戦のそのまた上空何百キロの宇宙戦を眺めるかの如くであり、天体の運行を解明したケプラーの歴史的エピソードすら思い浮かべざるを得ない感覚である……凄いのだろうし、凄いに違いないが、正直難解過ぎて観る将になって久しい自分には手に負えない。その点、空中戦・宇宙戦というより振り飛車なら地上戦で、ある程度経験も手伝いだいぶ解る。王将戦第2局の裏番組になっていたNHK杯戦の中川・久保戦の録画を見て、更にその感を強くした。本書中で谷川さんはAIに依って将棋の理解が深まり、将棋も面白くなったと肯定的なのが印象深い。これまで藤井王将・五冠に苦杯をなめて来た渡辺名人や佐藤天彦九段(元名人)のAIディストピア説と好対照を成している。ここまでハイレベルなテーマでは素人の出番はないが、AIによる製薬の革新的進化で、認知症が劇的に治癒する未来が来るとしたら、どうであろう?しかも藤井聡太四段(当時)は私はAIネイティブではありません、ともインタビューで答えている。昭和29年(1954)の加藤一二三四段から、平成28年(2016)藤井聡太四段まで、62年間に中学生棋士は5人、加藤・谷川・羽生・渡辺・藤井と誕生している。殊に羽生〜渡辺〜藤井聡太の3者が1985~2000~2016年と、ほぼぴったり15年毎に誕生している…本書を敷衍するなら、藤井聡太五冠の約15年後、2030年代初めに出現する、次の中学生棋士が最初の、AIネイティブ中学生棋士になる訳であり、恐らくその時代、藤井・山中対談でも話題が出た量子AIスマホが、将棋を初め汎ゆる状況を一変させる。今こんな呑気な事を書いて10年後に恥は掻きたくないが、将棋界の研究風景は一変しても、藤井聡太王将が第一人者であるのは、まず間違いなく、対等に戦い続けるライバルが、2030年と2045年に現れるという、経験則は恐らく変わらない。藤井聡太九段と呼ばれる頃、谷川十七世名人も私もこの世にいない可能性の方が高いが、大橋宗桂や伊藤宗看ほどの天才は、そうは現れない本書に八段を称し自ら詰将棋も創作した、十代将軍・徳川家治に気遣って永世名人が1761〜1789年まで途絶えた可能性があると記述されている。当時は、最強の伊藤宗看・看寿兄弟が相次いで亡くなり、大橋宗英が現れる歴史の断層であり、また有名な田沼バブルが江戸期2回目の高度成長期に当たり、遂に美濃囲いも登場した…令和時代から谷川名人が待望するように、振り飛車が復権し、藤井王将との角逐が観られれば長年の将棋ファンとしても、覚え立ての時代に、還暦で戻れるワケで大変悦ばしく感じる。…ただし藤井王将は振り飛車は指さない気がするが。因みに本書は「名人への道」で八冠への道ではなかった。流石にレジェンドの十七世名人をもってしても八冠はイメージの外、宇宙の外らしい…そういえば藤井聡太五冠は、それを未だ森林限界には到達していない…と表現した。その言葉に果てしない自信を診て取ることが出来るのだろう。(令和5年=2023年1月22日)
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年1月22日に日本でレビュー済み
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王将戦第2局は挑戦者・羽生善治永世王将の完勝だった。レジェンド羽生永世七冠のデビュー38年でも5本の指に入る会心譜ではないか?
…さあ、これで面白くなった、と書くと羽生さんに偉く失礼になり、気が引けてしまうが、まあ本書に於ける谷川浩司十七世名人の見立ても、ほぼ同様である。

羽生九段先手の第2局は、相掛かりの出だしから羽生九段の2五飛車が8五に大転換し、藤井王将の飛車と交換になり、1日目にして大決戦となる…
1七角が藤井陣営をジロリと睨み、飛車を敵陣深く一段目に打ち込み封じ手となる。

2日目のお昼前から15時半頃まで、昼食休憩を挟んで4時間で1手しか進まず、解説の木村一基九段が…

「頼むから1手指してくんないと解説のしよーがない」

と例により名調子を披露すると、聞き手の室谷由紀女流が思わず吹き出す…

だがこの時、藤井王将の銀を7七に打ち込む手を境に、形勢判断は大きく羽生九段優勢になっていた。
7七銀では自陣に4一飛車と打てば、まだまだ難解なイーブンだとAIは示したが、その順を藤井王将は選択しなかった。

結果的にその後、羽生九段に1度のミスも無く快勝譜が出来たのだが、それを持ってして藤井王将が悪くしたというヒトはいない。
第3局は再び藤井王将先手で、今期は相掛かりシリーズになるのか、羽生挑戦者が第1局同様、後手番の秘策を用いるのか、土曜日まで待つことになる。

谷川十七世名人の分析でも、七番勝負で通算勝率.834の藤井王将が4敗する確率は殆どない。
従って王将戦も4-0か4-1で防衛、渡辺名人に挑戦しても奪取し、自らの持つ史上最年少名人21歳2ヶ月を更新し、20歳10〜11ヶ月の新記録が誕生すると予言している。

王将戦は既にストレートはなくなったが、相手のペースで1度破れて、研究に入りその後、七番勝負で、殆ど4番立て続けに勝ってきた。
藤井王将先手番は今期25勝1敗であり、羽生九段が先手の偶数局を1つでも落とすと…やはり4-1か4-2になるのだろう。

本書はタイトル「名人への道」なので初代・大橋宗桂から木村・大山・中原・谷川・森内そして羽生十九世まで、永世名人の歴史が中心だ。
今日の王将戦第2局は、あたかも升田幸三八段の挑戦を受け、木村名人が筋違い角の妖刀を以て退けた趣きがあった。
だがデータでは、デビュー丸6年で300勝を超え、まだ60敗しかしていない棋士が、七番勝負で先に4敗するとは、やはりどーにも考えにくい。

それだけに羽生さんとしても、これから先!の時代にピークを迎える藤井聡太王将相手に、最初で最後の大勝負かも知れず、複数回の千日手を含め、汎ゆる手練手管を用いるだろう。

今回はファンもそれを期待している。

本来、大山康晴十五世のような盤外戦術を用いず、盤上のテクノロジーを争う、というのが羽生世代の特徴だが、今回ばかりは只では済みそうにない…

本書では前半100ページを1日制最長の6時間を使う順位戦の戦いに多くが割かれていて、読み応えを感じるが、観る将歴1年未満の初心者にも、何方が読んでも解るように、実に心配りが行き届いている。
ストップウォッチ方式からチェスクロック方式に変わると、棋士はどう実感したのか?
A級順位戦に限り奇数の9局のため、抽選の結果、先手番が4局か5局で、年間通しての戦型選択=戦略が変わる…などと言った記述は、A級順位戦に参加出来るトップ10人にしか書けない、とても貴重なレア発言である。
本書脱稿が年末ギリギリらしくA級順位戦7回戦・藤井竜王vs豊島将之九段戦から近未来に突入し、記述はなくなる。
結果は藤井竜王勝ちでまた、一歩、最年少名人に近づいた。
谷川十七世名人の記述で最重要な記述は以下のものだろう。

A級順位戦であと3勝するほうが、先後が決定して同じ相手と4局以上指す名人戦よりも、難易度が高い。
先後決定済みは順位戦と同じだが、毎月入れ代わり違う相手が束になり、藤井包囲網を敷く現状を考えると、番勝負に出てしまった方が確かに、藤井聡太という人は、伸び伸び指せるのだろう。時間も2日制なら8時間あり存分に考えられる…
こういう近未来が、29連勝や前著「藤井聡太論」の頃ですら想像を絶したのは言うまでもない。
いつの間にか、藤井竜王を天才とは誰も言わなくなっている…

まず有りそうに無いが、谷川さんは藤井王将に、なんと振り飛車を薦めている。
谷川・羽生戦が連続した平成初期も相振り飛車を試みたエピソードが出てくる。
藤井聡太四段が驚異の29連勝の後、朝日杯で羽生竜王を破るまで、10回中5回制覇した中で羽生さんも、しばしば四間飛車・藤井システムを用いて若手を翻弄した。
残り5番の王将戦でも1度は羽生流振り飛車を、個人的には絶対に観たい。

本書でAI研究による現代将棋の1つの到達点として、1年前の渡辺明王将に藤井聡太竜王・四冠が挑戦した第71期王将戦第1局が挙げられている。
勿論私も観戦はしたが、AI候補手を眺め1位の手順を一応は脳内で動かし、解説・聞き手のお話を聞き、至れり尽くせりで、なにか解ったような気になってるが、昔の内藤・有吉戦の空中戦のそのまた上空何百キロの宇宙戦を眺めるかの如くであり、天体の運行を解明したケプラーの歴史的エピソードすら思い浮かべざるを得ない感覚である…
…凄いのだろうし、凄いに違いないが、正直難解過ぎて観る将になって久しい自分には手に負えない。
その点、空中戦・宇宙戦というより振り飛車なら地上戦で、ある程度経験も手伝いだいぶ解る。
王将戦第2局の裏番組になっていたNHK杯戦の中川・久保戦の録画を見て、更にその感を強くした。

本書中で谷川さんはAIに依って将棋の理解が深まり、将棋も面白くなったと肯定的なのが印象深い。
これまで藤井王将・五冠に苦杯をなめて来た渡辺名人や佐藤天彦九段(元名人)のAIディストピア説と好対照を成している。
ここまでハイレベルなテーマでは素人の出番はないが、AIによる製薬の革新的進化で、認知症が劇的に治癒する未来が来るとしたら、どうであろう?
しかも藤井聡太四段(当時)は私はAIネイティブではありません、ともインタビューで答えている。

昭和29年(1954)の加藤一二三四段から、平成28年(2016)藤井聡太四段まで、62年間に中学生棋士は5人、加藤・谷川・羽生・渡辺・藤井と誕生している。
殊に羽生〜渡辺〜藤井聡太の3者が1985~2000~2016年と、ほぼぴったり15年毎に誕生している…
本書を敷衍するなら、藤井聡太五冠の約15年後、2030年代初めに出現する、次の中学生棋士が最初の、AIネイティブ中学生棋士になる訳であり、恐らくその時代、藤井・山中対談でも話題が出た量子AIスマホが、将棋を初め汎ゆる状況を一変させる。

今こんな呑気な事を書いて10年後に恥は掻きたくないが、将棋界の研究風景は一変しても、藤井聡太王将が第一人者であるのは、まず間違いなく、対等に戦い続けるライバルが、2030年と2045年に現れるという、経験則は恐らく変わらない。
藤井聡太九段と呼ばれる頃、谷川十七世名人も私もこの世にいない可能性の方が高いが、大橋宗桂や伊藤宗看ほどの天才は、そうは現れない

本書に八段を称し自ら詰将棋も創作した、十代将軍・徳川家治に気遣って永世名人が1761〜1789年まで途絶えた可能性があると記述されている。
当時は、最強の伊藤宗看・看寿兄弟が相次いで亡くなり、大橋宗英が現れる歴史の断層であり、また有名な田沼バブルが江戸期2回目の高度成長期に当たり、遂に美濃囲いも登場した…

令和時代から谷川名人が待望するように、振り飛車が復権し、藤井王将との角逐が観られれば長年の将棋ファンとしても、覚え立ての時代に、還暦で戻れるワケで大変悦ばしく感じる。…ただし藤井王将は振り飛車は指さない気がするが。

因みに本書は「名人への道」で八冠への道ではなかった。
流石にレジェンドの十七世名人をもってしても八冠はイメージの外、宇宙の外らしい…
そういえば藤井聡太五冠は、それを未だ森林限界には到達していない…と表現した。
その言葉に果てしない自信を診て取ることが出来るのだろう。
(令和5年=2023年1月22日)
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5つ星のうち5.0 八冠への道は?
2023年1月22日に日本でレビュー済み
王将戦第2局は挑戦者・羽生善治永世王将の完勝だった。レジェンド羽生永世七冠のデビュー38年でも5本の指に入る会心譜ではないか?
…さあ、これで面白くなった、と書くと羽生さんに偉く失礼になり、気が引けてしまうが、まあ本書に於ける谷川浩司十七世名人の見立ても、ほぼ同様である。

羽生九段先手の第2局は、相掛かりの出だしから羽生九段の2五飛車が8五に大転換し、藤井王将の飛車と交換になり、1日目にして大決戦となる…
1七角が藤井陣営をジロリと睨み、飛車を敵陣深く一段目に打ち込み封じ手となる。

2日目のお昼前から15時半頃まで、昼食休憩を挟んで4時間で1手しか進まず、解説の木村一基九段が…

「頼むから1手指してくんないと解説のしよーがない」

と例により名調子を披露すると、聞き手の室谷由紀女流が思わず吹き出す…

だがこの時、藤井王将の銀を7七に打ち込む手を境に、形勢判断は大きく羽生九段優勢になっていた。
7七銀では自陣に4一飛車と打てば、まだまだ難解なイーブンだとAIは示したが、その順を藤井王将は選択しなかった。

結果的にその後、羽生九段に1度のミスも無く快勝譜が出来たのだが、それを持ってして藤井王将が悪くしたというヒトはいない。
第3局は再び藤井王将先手で、今期は相掛かりシリーズになるのか、羽生挑戦者が第1局同様、後手番の秘策を用いるのか、土曜日まで待つことになる。

谷川十七世名人の分析でも、七番勝負で通算勝率.834の藤井王将が4敗する確率は殆どない。
従って王将戦も4-0か4-1で防衛、渡辺名人に挑戦しても奪取し、自らの持つ史上最年少名人21歳2ヶ月を更新し、20歳10〜11ヶ月の新記録が誕生すると予言している。

王将戦は既にストレートはなくなったが、相手のペースで1度破れて、研究に入りその後、七番勝負で、殆ど4番立て続けに勝ってきた。
藤井王将先手番は今期25勝1敗であり、羽生九段が先手の偶数局を1つでも落とすと…やはり4-1か4-2になるのだろう。

本書はタイトル「名人への道」なので初代・大橋宗桂から木村・大山・中原・谷川・森内そして羽生十九世まで、永世名人の歴史が中心だ。
今日の王将戦第2局は、あたかも升田幸三八段の挑戦を受け、木村名人が筋違い角の妖刀を以て退けた趣きがあった。
だがデータでは、デビュー丸6年で300勝を超え、まだ60敗しかしていない棋士が、七番勝負で先に4敗するとは、やはりどーにも考えにくい。

それだけに羽生さんとしても、これから先!の時代にピークを迎える藤井聡太王将相手に、最初で最後の大勝負かも知れず、複数回の千日手を含め、汎ゆる手練手管を用いるだろう。

今回はファンもそれを期待している。

本来、大山康晴十五世のような盤外戦術を用いず、盤上のテクノロジーを争う、というのが羽生世代の特徴だが、今回ばかりは只では済みそうにない…

本書では前半100ページを1日制最長の6時間を使う順位戦の戦いに多くが割かれていて、読み応えを感じるが、観る将歴1年未満の初心者にも、何方が読んでも解るように、実に心配りが行き届いている。
ストップウォッチ方式からチェスクロック方式に変わると、棋士はどう実感したのか?
A級順位戦に限り奇数の9局のため、抽選の結果、先手番が4局か5局で、年間通しての戦型選択=戦略が変わる…などと言った記述は、A級順位戦に参加出来るトップ10人にしか書けない、とても貴重なレア発言である。
本書脱稿が年末ギリギリらしくA級順位戦7回戦・藤井竜王vs豊島将之九段戦から近未来に突入し、記述はなくなる。
結果は藤井竜王勝ちでまた、一歩、最年少名人に近づいた。
谷川十七世名人の記述で最重要な記述は以下のものだろう。

A級順位戦であと3勝するほうが、先後が決定して同じ相手と4局以上指す名人戦よりも、難易度が高い。
先後決定済みは順位戦と同じだが、毎月入れ代わり違う相手が束になり、藤井包囲網を敷く現状を考えると、番勝負に出てしまった方が確かに、藤井聡太という人は、伸び伸び指せるのだろう。時間も2日制なら8時間あり存分に考えられる…
こういう近未来が、29連勝や前著「藤井聡太論」の頃ですら想像を絶したのは言うまでもない。
いつの間にか、藤井竜王を天才とは誰も言わなくなっている…

まず有りそうに無いが、谷川さんは藤井王将に、なんと振り飛車を薦めている。
谷川・羽生戦が連続した平成初期も相振り飛車を試みたエピソードが出てくる。
藤井聡太四段が驚異の29連勝の後、朝日杯で羽生竜王を破るまで、10回中5回制覇した中で羽生さんも、しばしば四間飛車・藤井システムを用いて若手を翻弄した。
残り5番の王将戦でも1度は羽生流振り飛車を、個人的には絶対に観たい。

本書でAI研究による現代将棋の1つの到達点として、1年前の渡辺明王将に藤井聡太竜王・四冠が挑戦した第71期王将戦第1局が挙げられている。
勿論私も観戦はしたが、AI候補手を眺め1位の手順を一応は脳内で動かし、解説・聞き手のお話を聞き、至れり尽くせりで、なにか解ったような気になってるが、昔の内藤・有吉戦の空中戦のそのまた上空何百キロの宇宙戦を眺めるかの如くであり、天体の運行を解明したケプラーの歴史的エピソードすら思い浮かべざるを得ない感覚である…
…凄いのだろうし、凄いに違いないが、正直難解過ぎて観る将になって久しい自分には手に負えない。
その点、空中戦・宇宙戦というより振り飛車なら地上戦で、ある程度経験も手伝いだいぶ解る。
王将戦第2局の裏番組になっていたNHK杯戦の中川・久保戦の録画を見て、更にその感を強くした。

本書中で谷川さんはAIに依って将棋の理解が深まり、将棋も面白くなったと肯定的なのが印象深い。
これまで藤井王将・五冠に苦杯をなめて来た渡辺名人や佐藤天彦九段(元名人)のAIディストピア説と好対照を成している。
ここまでハイレベルなテーマでは素人の出番はないが、AIによる製薬の革新的進化で、認知症が劇的に治癒する未来が来るとしたら、どうであろう?
しかも藤井聡太四段(当時)は私はAIネイティブではありません、ともインタビューで答えている。

昭和29年(1954)の加藤一二三四段から、平成28年(2016)藤井聡太四段まで、62年間に中学生棋士は5人、加藤・谷川・羽生・渡辺・藤井と誕生している。
殊に羽生〜渡辺〜藤井聡太の3者が1985~2000~2016年と、ほぼぴったり15年毎に誕生している…
本書を敷衍するなら、藤井聡太五冠の約15年後、2030年代初めに出現する、次の中学生棋士が最初の、AIネイティブ中学生棋士になる訳であり、恐らくその時代、藤井・山中対談でも話題が出た量子AIスマホが、将棋を初め汎ゆる状況を一変させる。

今こんな呑気な事を書いて10年後に恥は掻きたくないが、将棋界の研究風景は一変しても、藤井聡太王将が第一人者であるのは、まず間違いなく、対等に戦い続けるライバルが、2030年と2045年に現れるという、経験則は恐らく変わらない。
藤井聡太九段と呼ばれる頃、谷川十七世名人も私もこの世にいない可能性の方が高いが、大橋宗桂や伊藤宗看ほどの天才は、そうは現れない

本書に八段を称し自ら詰将棋も創作した、十代将軍・徳川家治に気遣って永世名人が1761〜1789年まで途絶えた可能性があると記述されている。
当時は、最強の伊藤宗看・看寿兄弟が相次いで亡くなり、大橋宗英が現れる歴史の断層であり、また有名な田沼バブルが江戸期2回目の高度成長期に当たり、遂に美濃囲いも登場した…

令和時代から谷川名人が待望するように、振り飛車が復権し、藤井王将との角逐が観られれば長年の将棋ファンとしても、覚え立ての時代に、還暦で戻れるワケで大変悦ばしく感じる。…ただし藤井王将は振り飛車は指さない気がするが。

因みに本書は「名人への道」で八冠への道ではなかった。
流石にレジェンドの十七世名人をもってしても八冠はイメージの外、宇宙の外らしい…
そういえば藤井聡太五冠は、それを未だ森林限界には到達していない…と表現した。
その言葉に果てしない自信を診て取ることが出来るのだろう。
(令和5年=2023年1月22日)
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2023年3月24日に日本でレビュー済み
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ゴーストライターと言うのが正しいかどうか分からないが、
最後に、構成者の名前が載っている。色々と遠慮が必要なの
かもしれないが、この本に記されていることが、谷川十七世の
真の言葉とは限らないし、あるいは言い足りないこともある
のかもしれない。

こんなのよりは、『将棋世界』などに出ている寸評的なものの方が
御本人の考えに近い気がする。だって、構成の片岡義博なんて
どこの誰だか知らないし、文章に何かおかしな流れも多いから。
こんな、藤井竜王にかこつけて、あれこれ自身の過去の事を語るのが
十七世の生の声だと思われたら困る。

今度は十七世御自身の記述で語って欲しい。

あと、言いにくいけれど、AIに勝てないのなら、人間棋士の存在は
どうなんだろう。たとえば、量子コンピュータに筆算で対決しよう
とする人間に、何の価値があるのか。

100メートル走で、人間と自動車やオートバイと対決するのは、別な
意味で馬鹿馬鹿しいけれど、将棋の読みに関する、AIと人間の対決は、
やはり強いものが絶対で、人間が勝てないのなら必要ないと思う。

ずっと昔から、大橋家や伊藤家、天野宗歩なども、絶対的勝利の筋道を
追い求めて来たはずだから、人間の頭でAIに勝てないのなら、人間の
棋士は全て評論とかの道に進むべきだろう。
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2024年4月18日に日本でレビュー済み
執筆当時最年少名人であり十七世名人である谷川浩司が自身の経験を踏まえた上で棋士・藤井聡太と名人位を中心として様々なことに関する将棋界について書かれた本です。

本出版時点の2023年1月では著者は最年少名人でしたが、複数タイトル保持者かつA級棋士であった藤井聡太が最年少名人獲得が視野にはいっていた時期であり(藤井は同年6月に名人位を獲得し、最年少名人となっている)、藤井聡太が最年少名人になれるかについても著者の視点で書かれています。
2023年4月4日に日本でレビュー済み
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本書の発刊は令和5年1月18日です。藤井聡太は順位戦で優勝して名人挑戦者になるか、王将戦挑戦者に羽生善治を迎えて勝負はどうなるか、は重要項目になっておりますが、評者が書いているのは令和5年4月なので、藤井聡太の王将位は防衛、そして4月からは名人挑戦は事実化しており、旬が大事な書籍は旬が過ぎるとあまり意味が無くなります。内容に普遍的なものがあれば書籍は読むに耐えるわけです。
それで、なるべく普遍性のある箇所を拾ってみると。
藤井聡太は棋士のピークは25才と言っているそうで、これを著者は「強くなるために、いまのうちに可能な限りやっておかねば」との真摯な思いがあっての発言ではないか、と推測しております。
AI時代のいま、TV放送ではAIが形勢判断と共に最善手を提示する。それでいまや
将棋を知らぬ視聴者が形勢や最善手を知っており、最も強いはずの対局者だけが、形勢や次の一手が判らず苦悩する、という皮肉な逆転現象が起きている、と著者は述べます。全くその通りで、いまは時にAI超えなどの手がでるのでAIにも欠点がありますが、数年の間にAI超えの人間の手は殆どなくなるでしょうから、AIという神様の下で人間が苦悩することになるのでしょう。
大山康晴は大名人でしたが、次世代を担ったのが中原誠で、あるとき大山は「中原さんもA級から落ちたら引退しなきゃいけませんよ」と言ったそうです。大山は最後まで(享年64)A級に在位し、中原はA級陥落後も2年順位戦を指してフリークラスに転じました。大山康晴は名人位、順位戦A級をそれだけ重く受けとめ、最強の棋士としてのプライドを保持していたのでしょう。
著者谷川が27才で名人に復位した年に朝日杯オープン戦で当時の森内俊之4段に1-2で負けてしまいました。升田幸三九段は「名人が四段に負けちゃいかん」と述べたそうです。これまた名人位を大事に思う大山、升田世代のトップ棋士の感慨なのでしょう。 以上興味深い点は多数あるのですが、発刊が時期的に数ヶ月早すぎた感じを持ちました。
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2023年5月23日に日本でレビュー済み
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私はこの本を2023年1月にkindleで購入し、同年5月、第81期名人戦の真っ最中の今この文章を書いている。
タイトルは一見「藤井聡太ーーー名人への道」と読めるが、実は「藤井聡太はどこまで強くなるか / 名人への道」と巧妙に2つの題が並べてかかれていて、読み進むと「谷川浩司自身の名人への道」が書きたかった本当の題であることに気づく。
「最年少名人」という長い将棋史の中で燦然と輝く自らの記録は藤井聡太によって破られるであろうことを覚悟し、最年少名人の称号は歴史から消え去るとしても活字は残ることから、自分史としてこの本を書き残したかったのではないかと感じる。
そんなことを考えさせる、勝負の世界に生きる人間の書いた良書である。
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2023年5月23日に日本でレビュー済み
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自分にはない視点での内容がおもしろかったです。
2023年4月3日に日本でレビュー済み
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藤井氏の強さの秘密は、脳内で自由に取り出せるデータの格納(記憶)と組み合わせ(データベース活用)にあると推定する。

藤井氏はデータ格納の方法が他の棋士と違う。結果的にツリー構造で格納し棋譜を展開していて、そのツリーが棋譜で脳内で見えている。指し手が枝分かれするゲームなので、ツリー構造とは妙。ただ本人は構造は意識はしていない。そしてなおかつデータベース活用が出来ている、無意識にシナプスが繋げ整理しているのだろう。

画像で指し手を展開することは、高段者では当然の手法。しかし、多数の人間はその格納(記憶)を棋譜(デジタル)では記憶していずに、数珠繋ぎで、こんな一局だったとイメージで記憶している。それは明確な「組み合わせ」が出来ない記憶の仕方なのだ。大量の対局は記憶出来ていても、データベースとして活用できない記憶だ。

展開は画像処理しても、格納は画像処理法では強く活用出来ない。ここが画像処理の弱点です。
藤井氏は頭の使い方の一つ先の使い方をしている。棋譜をそのまま格納する方法を習得し、脳内にて見える形式でツリー構造による大森林を形成させて、自由に組み合わせている、まさにデータベース。これが藤井氏のパワープレイを支えている。羽生氏の強さの秘密も同じ脳構造の故でしょう。
羽生氏が引退後は、記憶と組み合わせの仕方を開示して頂きたいです。偉大な頭脳の所有者は、かつて誰も脳活用の仕方を開示していないのです。
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2023年1月30日に日本でレビュー済み
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前著「藤井聡太論」に続く第二弾である。やはり十七世名人の述べる内容には説得力がある。前半の藤井竜王について述べた章が、やはり面白かった。大山・羽生といった将棋史上最強といわれる棋士よりも、さらに強い可能性があることを示唆しており、読んでいてわくわくさせられた。ただ、前回の「藤井聡太論」の方が、より深い分析がなされており、前著の方が面白いと感じたのも事実である。
 いよいよ棋王戦挑戦。六冠が視野に入って来た。さらのA級リーグもトップを走り、名人挑戦、七冠も夢ではなくなって来ている。将棋ファンで良かったと、しみじみ感じている。
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